今日の出来事
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中島義道著。
この本は、この前京都に行ったときに寄ったCOCON烏丸・shinbiで偶然見つけました。 手にとってパラパラページをめくってたら、すごく興味深い箇所がありました。 「母は父の愛のなさを40年間責め続け、さらに父が死んだ後も4年間、あいつが悪いと呟きつつ2年前に死んだ。」 「つくづく私は愛について特殊な環境にのもとにいると思う。凍りつくような冷たい家庭だったのではない。むしろ愛という言葉が氾濫している家庭であった。」 すごく矛盾する内容に興味をそそられ、買って読んでみました。 著者は「ひとを愛さないこと、愛せないことを恐れる家庭に育った」のだそうです。 父は母に40年にわたって「愛のかけらもない冷血動物!」とののしられても平然としていた、そうです。 ヒステリックに夫を糾弾する妻、それをどこ吹く風、と聞き流す夫。 そういう態度に更に憎しみが募り、際限なく罵詈雑言を夫にあびせかける妻。 それを見て育った著者はかなりのひねくれ者になったようです(--; 人に好かれる技術を身に付け、その技術により相手から好意を持たれると嫌でたまらなくなり、その人を憎んでしまう、そうです・・・ いや~大変な方ですわ。 でもこの著者の中島先生のご両親の様子の描写を読むと、まるで私とお父さん(宏一さん)みたいやわ~と思って冷や汗; このお父さんは家庭を大事にし、子供ともよく遊び、真面目な人なんだそうです。 でもその行動は、自分の役目を全うしなければならない、という義務感のみで動いていて、心が全く通ってないんだそうです。 それを家族全員が見抜いてしまっており、お母さんは決して応えてくれることのない愛情を求め続け、絶望したまま亡くなったそうです。 普通こんないいお父さんに絶望することなんてあるのか?と思いがちなんだけど、お父さんは自分の立場や役割(夫であること、父親であること)を忠実にこなせれば満足している、つまり全てにおいて自己満足であり、自己愛のかたまり。 決して妻や子供を、自分の内から溢れ出る愛で愛してるのではない。 つまり「愛することができない」人。 これってすごい恐いことですよね。 本人はそういう自覚が一切無いんだから。 でも・・・・普通はこれでやり過ごすのではないのか?とも思う。 この家族が、「愛」についてあまりにも執着し過ぎだから、表面的には何の不足もない、むしろ出来過ぎなお父さんであっても、その本質を見抜き糾弾するのかもしれません。 というより、女性はそういう感情に敏感だからかもしれません。 もしこれが反対に、完璧な妻であったとしたら、夫は何の不満もないでしょう。 自分に対しての愛がない!なんて言う訳がない。 つまり、妻は家事育児をしっかりやってくれれば何の文句もないってことです。 この前の映画「めぐり逢う時間たち」の完璧妻のエピソードが頭をよぎります。 完璧妻に夫は大満足で、妻が家を出るまで妻の不満に全く気付かない。 妻もその不満をおくびにも出してなかったけど。 これを反対にすると、完璧な夫であっても、妻はそうじゃないと見抜くんです。 女って凄いというか、恐いというか。 初めはこの感情の激しい母と私がだぶってたんだけど、途中から段々と実家の母とだぶってきました。 私が幼い頃の両親の印象は、母が激怒して泣きながら父に馬乗りになって父を叩いている、それに対して父は何の感情も示さずに本を読んでいた・・・ような光景がフラッシュバックして来ます。 なんでこのシーンしか思い浮かばないんだろう? でもすごくありありと思い浮かぶんです。 一種のトラウマ? それに似たようなこと、私もしてるなぁ・・・と思ったらゾゾっとしてきた。 歴史は繰り返すのか!? この本と母を反面教師に同じ過ちは繰り返したくない、と心に誓うのであった。 PR |
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